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今号では、ヨコオでの『高定格対応コネクタ』の取り組みについてご紹介させて頂きます。
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【概要】
市場や製品、用途に応じ、コネクタにも様々な種類や仕様が存在します。特に産業用向けのコネクタは、民生、コンシューマー向けとは大きく違う仕様を求められる事が多くあります。民生品では12V-2A程度もあれば十分であったのですが、工場や生産現場において、高電圧や高電流を用いる製品が多く、特に電流値は10A以上を求められるケースも多々あります。ヨコオでも高定格に対応したコネクタのラインナップを保有し、ご要望に沿える様拡充を行っております。
【ヨコオでの高定格対応】
ヨコオでの高定格対応コネクタは、単にコネクタを大型化し電気的性能の許容量を増加させている製品では無く、従来製品(スプリングコネクタ)の特徴や長所を活かし、且つ電気的性能に対し、安定してご使用頂ける様に設計の見直しを行ったコネクタになります。
ヨコオでは「高定格コネクタ」において、お客様でのご使用における最大のリスクとして「発熱」や「発火」を着目し、コネクタ自体の「温度上昇(値)※」を抑制できる様、スプリングコネクタの構造を見直しました。

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【温度上昇に対しての指標】
コネクタご使用時(通電時)においてコネクタを含む電気が流れている部品は発熱が起ります。
(ジュール熱)
印加する定格値(電流)の上昇やコネクタを含む電気部品の抵抗値から発熱量は上昇します。
(ジュールの法則: Q=I2Rt)
そこで、ヨコオではコネクタメーカーとして、コネクタ自体の抵抗値を抑制し、発熱量(温度上昇)を抑えられる事を目指し、コネクタ自体の構造最適化を行いました。
【定格に対しての指標】
ヨコオでは、コネクタの定格(定格電流)は、ご使用時(通電時)におけるコネクタからの発熱(温度上昇)によって定めております。
この発熱量(温度上昇量)を30℃以下と定め、コネクタ毎の定格値を定めています。

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【高定格対応のラインナップ】
ヨコオの標準スプリングコネクタの定格電流は2Aですが、
高定格向けに各電流値毎でのラインナップ化をしております。
いずれのコネクタも、従来同様のサイズ感や仕様を踏襲しております。

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【用途事例① ~産業用ロボ~】
ヨコオの「高定格コネクタ」は産業用ロボットでもご愛顧頂いております。
産業用ロボットは主に工場内での製品生産に使用されており、アーム部(腕)とハンド部(手)で構成されており、作業させる工程毎にハンド部を付け替えし、様々な用途で使用されます。
一例)
掴む:マニュピレーター形状(指形状)
接続(溶接):溶接機(半田コテ)
塗装/塗布:噴霧・塗布機
このハンド部の交換ユニット部をツールチェンジャーと呼び、その接続部にヨコオのコネクタは使用されております。
ヨコオのコネクタの最大の特徴である、「簡易接続」、「高耐久」、「堅牢性」、「小型」に加え、「高定格」に対応しているコネクタの為、様々なメーカー様にご採用頂いております。
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【用途事例② ~産業用搬送ロボ~】
工場内、倉庫内の搬送用ロボにもご使用頂けております。
近年のトレンドとしては、スマート工場というフレーズが盛んになっており、その一躍を担うのが自動制御された搬送用ロボットになります。
商品や製品の運搬のみならず、自動で待機場に帰路し充電するといった一連の作業内容をコンピューター制御で行われております。
ヨコオの「高定格コネクタ」は、ロボットと充電ステーション間でご使用頂いております。

民生の掃除ロボットと同様、搬送用ロボットには「高定格」の他、
・運用時間(稼働時間):寿命、高定格(充電時間)
・劣環境でも使用可能:環境性、堅牢性
・ロボット自体の小型化:省スペース
といったご要望があり、ヨコオではこれまでのコネクタノウハウを元に、下記特徴を有しております。
<特徴>
・高定格対応(急速充電対応)
・劣環境下での使用を想定した防塵・防水対応(IPX67相当)
・高寿命に対応した高耐久
・従来同様の小型コネクタの為、省スペース性

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【編集後記】
ヨコオではお客様の声(ご要望)から特定の市場や製品問わず、日々の改善や新規開発を推進しております。
また、お客様の設計や選定等のご負担を軽減できる様、多彩な「標準品のバリエーション」に加え、これまでの経験や実績を活かしたご提案やアドバイス対応等も行っております。
「お困りごと」、「ご要望」、「ご質問」等ございましたらお気軽に「問い合わせフォーム」よりご相談ください。ご質問のみでも構いません。誠心誠意対応させて頂きます。


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